2025/9/9

2025年9月6日・7日の2日間、新潟県長岡市のミライエ長岡にて、IT人材育成プログラム「新潟版未踏的育成事業 "ETSUZAN"」の2025年度キックオフイベント「ブースト会議」を開催しました。
採択された7チームのクリエータが集合し、プロジェクトマネージャー(PM)との顔合わせや起業家の講演を受け、仲間と議論を重ね、開発に没頭する濃密な時間を過ごしました。
わずか2日間で「すでに動くもの」を披露するチームも登場し、AI活用が生み出す開発スピードの進化を実感できる場となりました。
ETSUZAN(越山)は、新潟県を対象とするIT人材発掘・育成プログラムです。「NOT、ビジコン。奇人、求む。」を合言葉に、新潟から世界を変える人材を発掘し、開発に没頭できる環境を提供します。地方では、夢中になって開発に取り組める場が少なく、経験格差が広がっているのが現状です。ETSUZANはこの課題を解消するために、新潟県内の企業・自治体・大学などが一体となって取り組み、若手クリエータが挑戦できるエコシステムを築いています。
2025年度は7チームが採択され、4ヶ月間の開発に挑みます。そのスタートとなる「ブースト会議」は、方向性を定め、仲間との関係を深める重要な場として位置づけられています。
▼採択されたクリエータの詳細は、こちらの記事をご覧ください
【ETSUZAN2025】採択クリエータが決定!:https://etsuzan.org/posts/creator2025-information
開会にあたり、3名のPMが登壇。自身の経験を交えながらクリエータにエールを送りました。
片岡PM「チーム内でも、チーム同士でも交流しながらブラッシュアップしていこう。この期間を最大限に活用して一緒にいいものを作りましょう」

金澤PM「自分自身ETSUZANでいろんな刺激を受け、いろんな人と出会い、人生の選択肢を広げる経験になりました。全力で取り組めば必ず参加してよかったと思えるはずです」

新田PM「うまくいっても行かなくても、全力でやることが大切だと思っています。4ヶ月間よろしくお願いします」

初日の特別講演には、株式会社ウィズグループ代表取締役であり、年間3,000件以上の審査に関わる投資家・起業家の奥田浩美さんが登壇。毎回お馴染みの「未来から来ました」というフレーズから始まりました。

奥田さんは鹿児島の片田舎で育ち、22歳で初めて外に出たのがインド・ムンバイだったと語ります。「自分の力で何かインドにもたらすぞ!」という意気込みで渡航したけれど、理解できない社会を前に、挫折も経験されたそうです。「敗北感と、何も成し遂げられなかった劣等感を感じながら、帰りの飛行機で泣きながら帰ってきた」と過去を振り返り、その原体験が「正しさとは何か」を問い直す出発点になったといいます。
講演中には、奥田さんの人生の中で作り上げてきた価値観をもとに、印象的な言葉がいくつも登場しました。
3つのWhy
Why this?(なぜこれをするのか)Why you?(なぜ自分がやるのか)Why now?(なぜ今なのか)
協調性の新しい定義
「同じ部分を探す」のではなく「異なる輪を重ねて大きな価値を生む」
感情と向き合うこと
「喜怒哀楽を差別せず、すべてを創造に活かす」
常に行動し続けてきた奥田さんですが、そのことを「片足ずつしか着かない人生」と表現されました。
「片足で立つのってグラグラする。グラグラするのは明らかに自分と向き合っている証拠だと思っている。プロダクトの開発もこれでいいのかな、あれでいいのかなと。グラグラしていない人はいないと思う。1歩踏み出すとまた見え方が変わっていくので、グラグラしながらこの数ヶ月を走ってください」
そして最後に、「あなたが見たいと思う世界の変化に、あなた自身がなりなさい」と締めくくりました。

2日目には、株式会社GAIWAYA取締役・株式会社モノ取締役の本間和弘さんが登壇しました。
株式会社Photosynthの元CTOとしてスマートロック「Akerun」を開発し、同社の上場を牽引した経験をもとに、起業ストーリーの軌跡を語っていただきました。
終始会場に熱のこもるトークが繰り広げられ、特に印象的だったのは以下の言葉でした。
「『ほしい!』は『あったらいいなぁ』(Nice to Have)だった。本当に売らないといけない相手は『なくては困る!』(Must Have)になっている方」
「大手にスピードで負けたらベンチャーじゃない」
「AIによってHowの部分は代替されるが、ステップは省略できない。WhyとWhatの責任は人間にある」
ここまで顧客ニーズの検証の重要性についてお話しされた本間さんでしたが、最後には、「たとえイノベーターやアーリーアダプターなど少数のパイだけにしか刺さらなかったとしても、自分が生きていけて、楽しんで開発できていたらそれでいいかもしれない」という考え方もあると教えてくださりました。
実際の起業体験に基づく具体的なエピソードと失敗談は、これから開発や起業を目指すクリエータたちに深い学びを与えてくれました。

講演の後は「集中開発タイム」。各チームは熱気に包まれながら開発に没頭しました。AIを駆使してアイデアを高速に試し、議論を繰り返し、時には他チームと意見を交わす姿が見られました。

特に印象的だったのは、わずか2日間で「動くもの」が披露されたことです。従来では考えられなかったスピードでプロトタイプが形になり、AIが開発のあり方を根本から変えていることを実感させました。
成果発表では、デモや動画を交えて進捗を報告。AI活用によって明らかに開発速度が向上している姿を目の当たりにし、次の4ヶ月への期待がさらに高まりました。

2日間のブースト会議を通じて、7チームのクリエータたちは大きな一歩を踏み出しました。技術的な成長だけでなく、仲間やメンターとのつながりを深め、まさにこれからの活動をブーストするものとなりました。
次回のオフラインイベント「八号目会議(中間報告)」は10月25日・26日、長岡市「ミライエ長岡」で開催予定です。今後の4ヶ月でどのような革新的なプロダクトが生まれるのか、大きな注目が集まります。

当日の様子はニュースでも放映されました
▼IT人材発掘・育成プログラム AIサービスなど製品開発へ《新潟》
https://www.youtube.com/watch?v=-1N--06pNrE
ETSUZANは、NINNO(新潟市)を中心としたスタートアップコミュニティや、大学・教育機関が集積する長岡地域など、新潟県内の多様なエコシステムと連携しながら実施されます。県内全域を対象に、若手クリエータの挑戦を支え、地域横断的なネットワークと起業家精神の醸成を目指しています。
◾️運営事務局
Socialups株式会社、株式会社Wakumi、株式会社イードア、株式会社テレビ新潟放送網
◾️後援
長岡市、新潟市、新潟県
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◾️ETSUZAN 公式情報
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